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3度の発売中止とがなりの復帰。混乱続きのSODの2013年を振り返る。


橘梨紗の"爆売れ"と発売中止になった引退作

SODは2013年1月「2013年はこのAV以外必要ない!」とのビッグマウスで大々的に発表した2月新人・橘梨紗が元AKB研究生・高松恵理と判明し大きな話題をよんだ。橘は話題性のみならずルックスにも優れていたことから大きな人気を集め、Amazonでは2013年上半期に4タイトルがトップ10にランクインDMM上半期DVD売り上げではTOP3を独占と驚異的な売上を記録し、2013年末のSOD発表によると発売8作品(全6作だがブルーレイ版を含めると8本)中7本が1万本以上の売り上げを達成した

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橘梨紗はルックスが優れていたため絶大な人気を獲得した。
2013年はこのAV以外必要ない! 経験人数一人、100人中100人が「美しい」と言う美貌 透き通る肌とFカップの胸 エロさ溢れる剛毛。そんな彼女がチ○ポを舐める 挿入される 腰を振る 顔面に精子を浴びる そんな姿を想像するだけで満足ですか?不安・緊張・恥じらい、いろんな事が頭の中を入り乱れた彼女のAVデビューをご覧ください。
SODの煽り文。"このAV以外必要ない"とか言ってるけどSODグループのAVも全部必要ないってことですかねー?^^


このような爆発的な売上を記録した橘だが、その去り際は極めて不可解なもので、今でもネットでは憶測がとびかっている。

6月中旬、7月発売予定だった6本目の「緊縛もの」の作品の発売中止が発表された。7月5日には橘の引退が発表され、7月12日に8月発売の引退作のパケが公開、「緊縛もの」にベスト版が付いた2枚組であることが判明した

なぜ一旦「発売中止」となったのか、未だはっきりしたことは不明だが、SODが橘と出演交渉をギリギリまで続けたという説、ベスト版発売を橘サイドに認められなかったために引退作にベスト版を急遽加えたという説などがある。いずれにしても、SODは奇跡的に得られた橘という名女優を失った。橘を長期専属にできなかったことは、SODにとって大きな失望となった。

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橘の引退作。ベスト+「緊縛もの」とお得はお得だが、謎の発売中止は何だったのか?発売中止で注目を集める発売中止商法ですかねー^^

SOD専属女優の動向

一方で、仲里紗羽名義でエスワンデビューしたのち、2012年12月に改名してSODから再デビューした本田莉子が5月に卒業、8月になって「本田莉子」のままCA・ムーディーズ専属として出戻るという珍事があった。仲里の改名再デビューはCAに対する造反とも見做せるが、CAはSOD討伐の一環として本田を獲得するために、本田名義を許容したのだろうと思われた。しかしながら本田のCA移籍には伏線があった。

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7月末、衝撃的なニュースがAVユーザーの間で飛び交った。つぼみが9月からCA専属(ムーディーズ、ワンズファクトリーW専属)となったのである。つぼみは言わずと知れた、大人気企画単体である。これにより、TMA並みの70作以上の撮り下ろし作品でつぼみを起用してきたSODグループは大きな制約をうけることとなった。つぼみは本田と同じ事務所のヴァンキッシュ所属である。本田のCA移籍はつぼみ専属の見返り、バーターであると考えられる。

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つぼみ専属によりアウトビジョンの威信は大きく高まったといえよう。

さらに、SODの専属・麻生希もまた同じヴァンキッシュ所属である。麻生はルックス抜群にもかかわらず話題性の紗倉まなのせいで随分と損をしており、事務所・女優ともに不満が募っているのは想像に難くない。ヴァンキッシュは麻生のCA移籍をカードにSODに対して有利な交渉を進めていくはずだ。

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麻生は最新作でかなりハードな作品に出演させられており、不遇を極めている。
 
これに加えて、SOD3月デビューの坂口みほのもSODで不遇であったが10月からCA・エスワンに移籍し、SODの貴重な専属はひとり、またひとりとSODを去っていく展開となった。

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坂口のSOD最後の作品。卒業とすら書かれていない。

そんな中、SODは紗倉まなと同じマインズ所属の紗藤まゆを11月にデビューさせた。紗藤は電気工事・ガス溶接・ボイラー取り扱いが特技だという。完全に紗倉の二番煎じだ。これはマインズによるSODの工業系「紗軍団」成立という意味でも話題を呼んだが、ネタ的な要素が多すぎたのと、後述するSODの大混乱によって肝心の作品が話題になっていない。長期専属にはなるのかもしれないが、紗倉と同じく飛び道具的な人材でしかないのが現状だ。

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マインズ・紗藤まゆのプロフィール。ルックスはパンチあるねw
工業系女子とか紗倉まなの二番煎じ感が否めないですねえー^^ 

さらに、SODは12月新人・上原紗弥果をデビューさせようと試みたが、11月中旬になり発売中止が発表された。さらに、すでにこの作品は予約開始されていたが、注文取り消しの際に「上原作品のみのキャンセルはシステム上できない」とのアナウンスがなされ、上原作品と同時に予約した作品もキャンセルされるという大混乱の事態となった。なお、発売中止の理由は明らかではない。また、再発売されるという情報もない。

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発売中止となった上原デビュー作のパケ。すでに何作か撮影済みのはずだがすべてお蔵入りなのだろうか。

起死回生を期すべく発表した1月新人・高塚れなの宣伝では、SODは「100年に1人の逸材!」と挑発したことが話題となった。驚くべきことに、高塚は宝塚音楽学校96期生でいじめ被害をうけた女性だと女性週刊誌が報じ宝塚ファンにも大きな反響を呼んだ。「100年に1人」という宣伝文句は、「宝塚100周年」をふまえたものであったわけである。

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高塚れなの特設サイトに貼られていた画像。「100年に1人の逸材!」には違和感しかなかったが、これは宝塚100周年をふまえたものだった。

高塚のAVデビューは自身を陰湿な方法でいじめた宝塚音楽学校96期生、そして宝塚そのものに対す反撃と思われ、高塚を応援するもの(俺とか)まで現れた。高塚は実名バレもすべて覚悟したAVデビューと考えられたため、発売中止など無縁と思われたが、わずか1週間後の12月9日、またしても「発売中止」が発表された。宝塚からの圧力ではないか?とネット上では今も議論が続いている。果たして将来リリースはあるのだろうか?

高塚れなの写真集は発禁にはならず、雑誌表紙にも堂々高塚が掲載された点も謎がのこる。

こうした2月連続の失態により、2014年SODは深刻な人材難に見舞われるのは確定的といえるだろう。

さらに、2014年1月作品を最後に吉川あいみもSOD卒業することが明らかになった。その後どうするのかはまだ不明だが、確率でいえば当然CAに移籍がもっとも有力だろう。

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1月発売の吉川あいみのSOD卒業作。新人2人を見込んでいたSODは吉川卒業を悔やんでいるだろう。

なお、2月末にショッキングな発表がなされたことも印象深い。SODクリエイト公式サイト閉鎖である。一部では冗談まじりにSODクリエイトの「AV廃業」も囁かれた。SODクリエイトはライブドアのSODクリエイトブログでの情報提供をおこなっているようだが、仮にも「大手」メーカーが公式サイト閉鎖を行ったことで、SODの「衰退」を強く印象づけることとなった。

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かつてのSODクリエイト公式サイトのキャプチャー画像。
「SODクリエイトのホームページは、作りが雑だ」という記事を書いたことがある。

高橋がなりの復活とSODの混乱

2013年、SOD社長・菅原千恵が退社した。代わって突如復帰を果たしたのが「篤農家」高橋がなりである。高橋がなりは2012年までの6年間の間に農業の失敗で15億円を失った。がなりの復活はかねてから噂されていたが、12月上旬、SODから正式に高橋の復活が発表された。SODによると、高橋の復活は2年間であり、後継者とでもいうべき「2年後の取締役候補」を大々的に募集、2年後には「取締役としてソフトンデマンドを経営」させたいという。あまりにも荒唐無稽な話だ。

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高橋がなりはセルAVの時流に上手くのることはできたが、経営者としての才能はなかったようだ。

非常に便利なことに、そのページの真下には応募フォームが設けられ手軽に応募できるようになっていた。SODの売り上げはここ数年150億円から140億円へじわじわと売上を落としている。にもかかわらず「取締役募集」で人材募集をしていることから、多くの幹部がSODを去った可能性が考えられる。なおSODの人材不足は深刻なようで、SODはハローワークで求人をおこなっているほどだ。もはやなりふりかまわず人をかき集めるという様子で、若手もSODを去っていると容易に推察される。

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採用ページの画像。うさんくせえw そんな軽いノリで取締役募集していいのだろうかと心配になる。

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こちらはSODの風俗情報サイトの採用ページの画像。生涯年収10億とある。ほんとですかーw

台湾AV情報サイト・playNo1の一劍浣春秋は、がなりの復活を2013年AV業界の十大ニュースに挙げ、がなりの「暴君式的性格」に注目だとしているが、がなり復活による時代錯誤の命令、粛清により、人材流出が進んでいると考えるのは当然だろう。

さらなる悲報は2013年末のSOD放送局・ライブチャット撤退だ。ライブチャット事業でSODはDMMに完全敗北したといえるだろう。

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SODライブチャットで活躍していたというみぃ子。さすがにSODにクレカ番号渡すのは勇気がいるよなw 


このように、SODは今年前半、折角橘で一発当てたにもかかわらず、後半は混乱につぐ混乱でグダグダとなってしまった。

こうしたこともあってか、SODは、ここ数年ニコ生等で公開していた年末恒例のSOD大賞を非公開とし、業界人だけで「第64回SOD大賞」を開催した。もちろん「64回」はデタラメで2013年の「第64回紅白歌合戦」に合わせただけだろう。当然、高橋がなりがOKを出した、がなり肝いりのネーミングである。

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64回wwwwwwwww 笑止千万だな^^ 写真はSOD宣伝部レーベルの浅野えみ桜井彩さん。
(訂正:2014/1/4 1:30) 

この結果はSODから公式には発表されなかったが、ZAKZAKによると橘梨紗が最優秀女優賞KMP専属・一条綺美香によると、SOD大賞は該当なしだったという。賞をあげる相手がいないというのはなんと空しいことだろうか。2ヶ月連続新人のお披露目も叶わず、SODにとっては屈辱的なだけだったといえるだろう。

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第64回SOD大賞に参加した女優たち。なぜKMP専属の一条が居たのかは疑問だが。

SODの悲報ももうさすがにないだろうと思われた年末12月29日、疲弊したSODにとどめをさすかのような悲しいニュースが舞い込んだ。「マジックミラー号廃車」である。SODのために全国を回ったマジックミラー号の"死"はSODの死を暗示しているのか。

中国人に売れよ^^


このように、SODは橘引退、新人の2連続デビュー失敗で自滅し、事実上、長期専属は紗倉まな、古川いおり、麻生希3人で2014年を迎えることとなった。

凄くポジティブに考えれば、2013年、SODは古川の長期専属化に成功したとも言うこともできるが、裏を返せば、SODは古川所属のティーパワーズに対して不利な交渉を迫られることになったわけであり、手放しで喜べるわけではない。

また、「AV女優はレイプして捨てろ」と豪語した、時代錯誤の発言が目立つ高橋がなりの復帰はSODに吉と出るか凶とでるか、お手並み拝見といったところだ。

さて、次回は敵失続きで思ったよりあっさりと天下統一をはたしつつあるアウトビジョンの今年の躍進を見ていこう。



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